今回は、本校の教員として約二十年勤めている元音楽事業関係者でありビジネスコースの牽引者である内田先生に、ビジネスコースの内容や就職関連について詳しいお話を伺いました。
内容をじっくりと語ってもらっていますので、ビジネスコースに興味のある方は是非楽しんでいただけたらと思います!
(※ビジネスコースとは、クリエイターズカレッジのマンガ・アニメーション科四年制、四年次に選択できるコースです。)
——本日インタビューの担当させていただきます、ほっとここあです。よろしくお願いいたします。
内田:はい、よろしくお願いいたします。
【ビジネスコースに内田先生が選ばれた理由】
——早速、内田先生についてのお話を聞いていきたいのですが、先生がビジネスコースの担当に選ばれた理由はなんでしょうか。
内田:まず話の前段として会社と学校の違いについて話します。学校という場所では学生さんって全員が同じ課題をやるとか、同じことに取り組みます。
——そうですね。
内田:でも会社ってそんなこと絶対ないです。社会というのは、全員が同じことしてもしょうがない。要は一人一人が違うことをやって協力し合うからこそ大きいことができるわけです。
そして私内田の話に移ります。この学科にはいろんな先生がいますが、先生によって得意分野が違います。その中で内田は四年制ができるその前段階とか、結構いろんなことを新しく変えようとか。
毎回そういったことを担当した為何か新しいことをやるときには、内田がそういった何か新しいことをするのが得意だから、そういう役割だったから、そういう理由があって内田がいいだろうという判断に至ったのだと思います。
——なるほど、ありがとうございます。
【ビジネスコースの授業内容】
——それでは次にビジネスコースの内容の話に移りたいのですが、授業内容や魅力等を詳しくお聞きしたいです。
内田:まず一番に僕の頭にある『クリエイティブをお仕事にできる人を育てよう』が、ビジネスコースを作った時からのコンセプトです。
それを実行するために授業をしたり考えたりとか、各授業の先生も含めてアサインしていくなどをやっていくんですけども、やっぱり一番の根底はそういったクリエイター達をコントロールして、売れるもの・商品を作っていこうというのがまず第一前提であり、そのために今三つの授業であるライティングの実習とイベントの実習、YouTubeの動画の実習。この三パターンをやってます。
そして、この三つの授業全ての頭にあることは『企画』なんです。
——はい
内田:このインタビューも、まず企画というものがあるからしていると思います。
ライティングの実習に関してはもちろん、文章の書き方や物書きのテクニックとかを身につけて欲しいです。でも、実はそういった部分よりもその企画を立てて短いスパンで回していくというのが一番。手っ取り早く体験というか、ライティングという魅力を伝えていくというのが目的なので、その企画力と広報力(発信力)が効率よく身につくと思うんです。
それだけではなく、さらに文章力も身につくので結構いいことづくしだなというのがライティング実習です。
——なるほど
内田:次にイベント実習ですが、企画からスタートすると思いますが、今度は集団で作っていく必要があります。
特に大きいイベントって全員が協力しあって作りあげていくものなので、運営をしていく中で当然のことながら様々なトラブルが起こります。そういった困難を仲間達とのコミュニケーションで乗り越えることが勉強になります。
そしてYoutube(動画実習)に関しては、今年から始まった授業ですよね。
——はい、そうですね。
内田:YouTubeも本校にはスタジオCALというチャンネルがあって、実はGoogleにYouTubeが買収される前から本当に長い間運営しています。
——なるほど
内田:Youtubeというのは実習でも学んでいくとは思うのですが、アナリティクスというどういった動画が今みられているとか、動画のどういった部分が人気だったのかとか、どういう部分で視聴者が離れてしまったのか、あとはどういう経路でその動画を見つけたのかといったことを集計して表示してくれる機能があります。
そういった機能はマーケティングに関することなので、クリエイティブな部分とマーケティング両方を学べるため非常にビジネスコースとしてもいい教材だと思って始めました。
——三つとも企画等につながってくるということですよね。
内田:そうですね。
——ありがとうございます。
【ビジネスコースのイベント】
——次に、去年おこなったビジネスコースのイベントについてお話をお伺いしたいのですが、印象に残ったイベントはなんでしょうか?
内田:初回のトリダモノ先生の特別講義ですね。ビジネスコースとして初めての講義。
しかもコロナのど真ん中でいきなり予定してたことができなくなり、教師も学生もどうしようという所から始まりました。
手作りで、しかも私たちが特別講義というお題を示しただけで、中身に関しては全部学生が作りました。
提案も全て学生側が行い大きい教室が使いたい、こういう形でやりたい等の意見が次々に上がり、ゲストについては教師側のバックアップも必要なく最高のクリエイターを連れてきてくれた事が印象に残りました。
——その中でなにか先生側が学べたことはありますか?
内田:たくさんあります。
今の若い人達は世間では色々言われてますが、全然そんなことなくすごいなと思いました。
大人達は失敗をしてきているので、ここは無理だろうとストップがかかってしまうことがあります。
なので失敗を知らないことは弱点だと考えていましたが、実はなんでも出来るすごい武器になるなと思いました。そこが特別講義を通じて一番勉強になりました。
——やはり挑戦できるところがいいところですね。
内田:成功を信じて頑張れるということは素晴らしいことだと思います。
——それでは、一番やって良かったと思うイベントはなんでしょうか?
内田:お台場での卒業発表会です。
学校側からストップがかかる可能性があり、開催できるかどうか五分五分の状況でした。
我々としては準備もしたので、やらせてあげたいという思いはありました。コロナが悪化して、方向性を変えオンラインにした方が良いという意見もありましたが、学生側からお台場でやりたいという意見が出ました。結果としては無観客になりましたが、そこでYoutubeのライブ配信に初めて挑戦しました。
それが今年のYouTubeの授業の骨組みの一つになっています。
——そういったことでも生徒の積極性が出ていたんですね
内田:そういった部分では、今のカリキュラムというのは卒業生達の頑張りが使われていますので、今後のビジネスコースの皆さんにも頑張っていただきたいです。
——今後開催してみたいイベントはありますか?
内田:去年やれなかったことをやって欲しいです。去年はセミナーの方に寄っていたので、それ以外のイベントがあってもいいなと思いました。イベントに限った話ではなくYouTubeなどオンラインを使うことや、ライティングもインタビュー記事では無く、より斬新なものにするなど去年やれなかったような新しい内容をやってみてください。
——ありがとうございます。
【就職関係】
——ところで、話が変わり就職関連のことをお伺いしたいんですが、今のコロナ禍の前後で就職関連で変化したことはありますか?
内田:一番大きい変化はオンライン化ですね。
今は説明会や面接も基本的にオンラインに移行していますが、これ自体はコロナが落ち着いても元に戻らないと思います。
オンラインになった事で、面接や説明会実施に対する手間や時間の制約が解決します。地方の人は説明会や面接のために新幹線を使って東京に来ないと行けないという地方の格差も無くなりました。今後は未来永劫オンラインになると思います。
あと、ノウハウ作りを教員側はしないといけない。学生側もオンラインが当たり前になると思いますので、それに合わせた就職活動に慣れて行くのが大切だと思いました。なので私が挙げる最も変化したことはオンライン化ですね。
——就職において成功する人と失敗する人の特徴は何かありますか?
内田:凄くシンプルです。やるかやらないか。
成功する人は継続していますが、失敗する人はどこかで諦めてしまう。
その人の技術や能力であったり色々要素は入ってきます。ですが繰り返せば能力は上がるものです。なので結果的に繰り返した人は必ず成功するというのが就職活動です。
【最後に……】
——最後に、本校に入学を希望している学生や、ビジネスコースを検討している在校生に一言お願いします。
内田:絵は学校に行かなくても描けます。マンガ・アニメーション科に入った学生や入ろうとしている高校生の方は多かれ少なかれ絵を描いたことがあると思います。pixivやTwitterに絵を投稿する人もいれば、興味があり二〜三枚程の人もいるかも知れない。
ですが、絵を描くことをビジネスに変えるとなると自分だけでは出来ないものなので、何をするのか疑問に思う方が大多数だと思います。自分ではできないことができる場所なので、興味があればぜひお越しください。
【取材・編集 空風、ほっとここあ、あおみどり】