2019年7月26日に発売されたNintendo Switchソフト「FIRE EMBLEM 風花雪月」(以下、風花雪月)のスピンオフ作品である「FIRE EMBLEM 無双 風花雪月」(以下、無双)について紹介する。風花雪月は累計340万本(2022年4月時点)以上の売り上げを記録し、日本だけでなく世界中を魅了した大人気作品だ。
無双は株式会社コーエーテクモゲームスよりNintendo Switchで通常盤7920円(税込)、ゲームソフトの他、キャラクター設定資料集、テーブルクロス、アクリルフィギュア5種、ポストカード35種のついたTREASURE BOX版は16720円(税込)にて発売される。既に序盤までをする事が出来る引き継ぎ可能な無料体験版が配信されているのでプレイしてみて欲しい。全ルート、全クエストをプレイすれば体験版だけで10時間以上は遊べるのではないだろうか。
前作風花雪月の物語は、賊に襲われた士官学校の生徒達を助けた事がきっかけで、その学校の教師として抜擢された元・傭兵の主人公。3つの国ごとに学級が分かれたクラスの中から1クラスを選んで教え導いていく事になる。国ごとに分かれているとは言っても、良きライバルとして、何よりも仲間として垣根を超えて仲の良かった生徒達。だが5年後、大陸は戦火に陥い、彼等は学友達と戦うことを余儀なくされるというもの。
今作、無双では最初に生徒を助けたのが別の傭兵で、その者が士官学校の生徒として入学していたらと言うIFストーリーだ。なんと前作の主人公は最強の敵として登場する。風花雪月のプレイデータがあれば最強の敵の男女選択の後に自動で登録される名前が自身の風花雪月のプレイデータ名になっているのも、にくい演出だ。もちろん変更する事も可能である。新しい主人公も男女・名前どちらも決める事が可能で、メインストーリーは変わらないが、性別による差分は存在するのでどちらもプレイし違いを楽しむのもまたお勧めだ。デフォルトネームはシェズ。必要最低限しか話していなかった前主人公と違いシェズはよく話すのでその違いもまた面白い。
本作は操作キャラクターを切り替えながら大量の敵を薙ぎ倒す爽快感のある無双アクションに加え、戦闘中に次々と追加される防衛や討伐任務の達成の為に味方に指示を出す戦略シュミレーションが掛け合わされている。忙しくはあるがキャラクターごとに個性がありプレイしていて非常に楽しい。武器によって得意不得意があるので操作キャラクターを切り替えながら、バランス良く育てることをお勧めする。ただし、レベルで置いていかれるキャラクターが出てきたとしても、繰り返しプレイできるマップを利用したり、訓練場でお金を払ったりしてレベルを上げられるのでいざと言うときは利用すると良いだろう。
前作同様仲間との好感度イベントの発生する支援レベルも健在だ。無双では好感度の上がるペアが追加されていたり、上限が変わっていたりするので風花雪月とどう関係性が変わっているのかが楽しみなところ。人気だった、キャラクターと2人で楽しむお茶会システムは遠乗りへと進化している様でいくつかの場所から向かう場所を選択し、着いた先でお茶会を行う様だ。どの様な会話が繰り広げられていくのだろうか。またキャラクター達の新たな一面を知れるだろう。更には他の国の仲間を勧誘できるシステムが今作にもあるようで、今回も親友同士や家族同士の対立台詞があるのかも気になるところ。
最後に、この無双はあくまでもIFストーリーなので、前作をプレイしてからするのを私は推奨する。実際、体験版をプレイしただけで、前作名前しか登場していなかったキャラクターも多数登場したり、「え?ここがそうなるの?」と言う展開が次々に起こったりする。確実に前作を知っていた方が楽しめるだろう。ただ、人や地名を覚えれば今のところストーリーについていけない程ではないのでそこは安心して欲しい。風花雪月は私がプレイしてきたゲームの中でも本当におすすめの作品なので前作・風花雪月、無双共にプレイしていただけると嬉しい。必ず好きな学級、キャラクターが見つかるはずだ。