Oh!Greatな展示会に招かれて
今回は8月13日から8月31日まで松屋銀座8階にて開催されていた、大暮維人展に参加したのでレポートをさせていただく。
大暮維人氏は1995年に作家デビューし、1997年より「ウルトラジャンプ」にて「天上天下」の連載を開始し、その後2002年より「週刊少年マガジン」に「エア・ギア」の連載を開始、2006年にはアニメ化をしている。そして、2018年より、「週刊少年マガジン」にて、原作:西尾維新氏との強力タッグによる「化物語」のコミカライズ版を連載している。この展示会は大暮維人氏の漫画家としての今までを示す物であった。
私は大暮維人という人物を友人に展示会に行かないかと誘われる時まで名前も知らなかった。しかし、展示会の会場に入った途端、大暮維人という人物の世界に引き込まれた。それほどまでに彼の作り出す世界は独特かつ儚い美しさや力強い美しさの二つの美を兼ね備えていたのだ。今回はそんな大暮維人展の訪れて良かったと思う点を3点紹介させていただく。
1つ目は画面の構成力やアクションシーンの描き方だ。大暮氏が描く漫画のコマはどの作品も今にも飛び出してきそうなほどの躍動感や特徴的かつ大胆な画面構成は、今までどの漫画でも見たことが無く、私の新たな漫画ジャンルが開拓された。
続いて2つ目はキャラクターのデザイン力だ。漫画に出てくるキャラクターとは思えないほどの登場人物もデザインがとても細かい。武器やキャラの装飾だけでなく、服装の柄まで隅々まで描き込まれており、1人のキャラの情報量がとても多いのだ。しかも1人ではなく登場キャラ全てのデザインが細かい所が他の漫画家にはない強みだ。
そして3つ目は単純にその絵の上手さだ。どの漫画も1コマ1コマがまるでイラストの用な完成度で描かれており、「天上天下」や「エア・ギア」は私が今まで見た漫画の中で1、2を争うほど絵が上手いと言っても過言ではない。是非一度手に取って読んでみて欲しい。
最後になるが今回は大暮維人展のレポートをさせていただいた。本イベントは既に終了してしまっているが、大暮氏の画集、「大暮維人画集&Blast」と「大暮維人画集Sky&」が現在発売されているのでどんな画風か見たい方はこの2冊を是非手に取ってみて欲しい。