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【大人も泣ける淡い恋の物語】〜空の青さを知る人よ〜

『空の青さを知る人よ』はClover Works制作によるアニメーション映画で、2019年10月11日に公開された。監督は、『劇場版あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』や『心が叫びたがってるんだ。』などを手掛けた長井龍雪である。

〜ストーリー〜

山に囲まれた町に住む17歳の高校二年生・相生あおいは小さい頃に勧められたベースが好きで、高校卒業後は東京でバンドを組むことを夢見ていた。
そんなある日、町で行われる音楽祭のゲストに大物歌手が訪れ、そのバックミュージャンにかつて姉のあかねと恋人であり、自分の憧れでもあった慎之介が帰ってくるのと同時に、不思議なことに13年前の姿をした、ビックになることを夢見るしんのが現れた……

〜感想〜

この映画は、青春してるな〜という印象だった。というのも前作の『心が叫びたがってるんだ』も学生がメインの青春物語であり、この監督の作品特徴でもある【大人も泣ける感動アニメ】を今作も上手く魅力として引き出しているように思えた。
前作同様、主人公を少し複雑な事情を抱えた女子高生にする事で、観る側にも同情を誘いクライマックスに向けた感情移入をしやすくしているのだろう。そこに複雑な恋愛模様を写し出し、夢見る若者たちの淡い青春ストーリーがとても分かりやすく描かれていた。だが、この監督の特徴としてそこに少しのファンタジー要素、いわゆる非現実的感が加わるとその青春ストーリーが一気に幻想的になり、より複雑な人間関係に深みを持たせていたように思える。

〜聖地巡礼〜

この監督の作品はよく聖地巡礼がテレビで有名になるがそれも納得であり、自然とそこに映える景色がとても良い味を出している。この『空青』で言えば山や秩父ならではの実際の場所が鮮明に描かれているので、ファンとしては巡礼しがいのある街並みだと言えるだろう。何より実際のロケーションをとても多く採用しているので、このシーンのこの場所というファンが実際に物語に入ったような感覚、没入感が得られるのもポイントの一つだっただろう。

〜終わりに〜

長井監督の作品はどれも魅力的であり、背景美も美しい物が多いので、次回作でも美しい青春模様を魅せてくれるだろうと期待をせずにはいられない。

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