この作品の主人公、竹林竜馬はブラック企業で働くサラリーマン。そんな彼が突如事故死(?)をしてしまう所から物語は始まる。そんな彼に3人の異世界の神様から異世界で生きて欲しいと言われたからだ。(画像は漫画版です)
地球から魔力を分けてもらうために100年に1度転生してもらわないといけない。竜馬はそれを受け入れ新しくリョウマタケバヤシとして異世界で生きていくことになる。
この作品の1番の魅力はなんと言ってもスライムだろう。この作品に出てくる大半の話題がスライムの話だ。この作品の中でもスライムは弱い生き物と言われているが、リョウマの研究成果のお陰か、沢山のスライムが出てくる。
第1章第1話の時点で6種類のスライムが出てくる。中にはスカベンジャースライム、クリーナースライムなど生活環境を良くするために非常に優秀なスライムも存在する。生活だけでなく、戦闘でも優秀なスライムも存在する。ポイズンスライムやアシッドスライムだ。それぞれ、酸と毒を生成して敵に立ち向かう。それぞれ進化させて見つけた情報上位種と呼ばれるスライムだ。それにリョウマとスライムの相性がかなりいいためリョウマのスライムは普通のスライムよりかなり強い。
第二章の集団戦闘を見てみるとたくさんのスライムが大暴れしている。こんなことリョウマにしか出来ないがそのシーンは読んでいて非常に面白い。
他にもリョウマの周りには非常に信頼出来る優しい人達が揃っている。リョウマの性格が良かったり、最初に出会った貴族がとてもいい人だった。その辺がいちばん影響しているのだろう。
各ギルドマスターや商人がいい例だろう。例えば第二章のモーガン商会で初めて出てくるモーガンという人物は現在に至るまでリョウマに対し親身に相談に乗っている。勿論本人達の利害が一致しているのも大きいだろうが、第三章のモールトン奴隷商会では、リョウマをモールトンから守るためについてきたほどである。正直利害以外も含みで動いているだろう。他の作品ではこの辺りに悪役が存在していることが多い。だが、この作品ではそういう人物を見かけないのである。
勿論ゴロツキや悪いことをしていた役人はリョウマに対し敵対行動を取っていた。だが、すぐに周りと協力して収束した。出来すぎた話だと思うが、そんな話があってもいいと私は思う。少なくともその部分もこの作品の魅力の一つだと私は考える。