男子校に通う草壁光と佐条利人は同じクラスの同級生。人気者のバンドマンな草壁と真面目な優等生の佐条、対象的な2人は特に接点もなかったけれど、合唱コンクールに向けて1人で歌の練習をしていた佐条に草壁が声をかけたところから2人は次第に惹かれていきます。
芽生え始めた恋心に戸惑い、悩みながらも向き合おうとする、もどかしくも甘酸っぱい青春ストーリーです。
ストーリー自体はまさに純愛。純粋にお互いのことが好きで、だからこそ必死になったり悩んでしまう。時にはすれ違うこともありますが、そんな2人はじれったくもあり可愛らしくもあります。また高校生という大人でもない、子供でもないような曖昧な時期だからこそ生まれる悩みや迷いというところにも共感できます。
どこまでも青くピュアな恋愛で、見れば見るほどこの2人を応援したくなるようなストーリーになっていると思います。
恋愛ものということで、キュンとするシーンも多く、特に草壁は感情をちゃんと言葉にするシーンが多く、その真っ直ぐさにキュンとしてしまいます。
日常シーンでは思わず笑ってしまうようなシーンもあり、シリアスにならない空気感というのもこの作品の良さです。
学校の様子などからこれぞ男子高校生！という要素を感じられるのもとても面白いです。
爽やかで綺麗な絵や音楽、それに乗せて2人の物語が進んでいく、この雰囲気はとても惹かれるものがあります。
漫画を見ているような画面割や余白の使い方なども見どころです。
同性愛というジャンルに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、思わず魅入ってしまう青く儚い世界観や比較的ライトな内容から、初めての人でも見やすい作品なのではないかと思います。1時間という短い時間なのも見やすさのひとつです。
1度は見てほしい、おすすめできる作品です。
