「ハローワールド」は『劇場版ソードアート・オンライン』を監督した伊藤智彦によるオリジナル最新作だ。キャラクターデザインは『けいおん!』の堀口悠紀子が手がけている。アニメーション制作を手がけるのはグラフィニカであり、本編の殆どがCGで作られていた。
本作は2027年の京都に暮らす男子高校生、堅書直実(CV北村匠海)の前に10年後の未来から来た自分を名乗る青年、堅書直実(CV松坂桃李)よって、彼女の瑠璃(CV浜辺美波)が事故によって命を落としてしまう事を告げられる。
この作品を観た感想は、うーんよく分からないというのが本音だ、オリジナル作品の悪い所だと思うのだが、ストーリーの説明などが短く解説されたり、端折られている場面があるため、初見で全て理解して感動する事はまず難しいだろうなと感じた。この作品が、テレビシリーズとしてやっており、その集大成として今回の内容みたいになって劇場版としてやるのであれば、もっと感情移入が出来てストーリーへの理解度も増していただろう。
映像自体の感想で言えば、流石グラフィニカのCGだなーと思える出来栄えだったと思う。が……しかしモブや、迫真に迫るシーンはどこか作り物っぽいCG感満載だったので、そこはまだ手描きのアニメーションの方が優位だなぁと思った。
背景に関しては情緒ある京都の街並みが鮮明に描かれていたり、データの世界の中でも現実感のある街並みだなぁと観ていて違和感は感じなかったがデータなので崩れたり、消えたりする時に、データの残骸みたいになったりする時はフィクションの印象が急に強くでたなぁと感じた。
結局この作品はどんなメッセージを我々視聴者に与えたかったのかイマイチ分からなかったが、捻り出して書くとするならば、色んな世界線色んなストーリーを我々各々が捉えて、視聴者それぞれが観たい、共感したい物語を紡いでいってほしいみたいな感じなのだろうか……うーん
とにかくそんなに「クソ映画、クソアニメ」って程では無かったようにも思えたので、2回3回と観る気があれば観て、伏線や考察なんかをしてこのモヤモヤをスッキリしたい。