この夏、皆さんに紹介する漫画は、「見える子ちゃん」です。
この作品は「ある日突然、普通の人には見えない異形な存在が見えるようになってしまった女子高生みこが、逃げるでも立ち向かうでもなく、精一杯シカトしてやり過ごそうとするお話になっています。
本作の特徴は、異形のものの見た目にあります。ホラー漫画を想像すると、大抵は、大人っぽい面妖なイラストを主軸としていたりされるのですが、この作品に出てくる異形のものは、主人公達とはまったく違い、「ひとめ見て勝てないな」と悟るほど気持ちが悪いものになっています。イメージ的には、幼稚園生くらいの子供が人間を描いた絵を綺麗にした感じです。
私は、お化けや幽霊などが関連した作品が好きで、アニメや映画などをよく見ていたのですが、単行本で面白いと思えるのはこれが初めてで、内容的に凄く共感しました。
この作品の見所は、ストーリーにあります。
日常を舞台にしながらも異質なものを組み合わせることにより、まったく新しい物語になっていました。
例えば学校では、机を開けるというシーンでも、そこに異形を足すだけで開けれなくなる。通学中に声をかけられ反応した相手が異形など、日常を非日常に変更する異形はスーパーお助けアイテムにもなります。。
この作品は、最初はギャグ多めの作品ですが、後半になってくると意味深な異形が出て来たり、霊能力者や神様様なもの達が出て来たりして、かなりホラーな作品になって来ます。実際、私がこんなことになったら寺へ逃げ込むか、未来はないと思います。漫画だからこその部分があるのですが、やはり実際あったらと怖いでしょう。
この夏、見える子ちゃんは季節的にもあっていると思うので、是非見てください。