ネクフェスは7月31日にYouTubeにて開催された株式会社ネクストンによる初のオンラインイベント。株式会社ネクストンは美少女ゲームを中心に制作している会社で多くのブランドを抱えている。代表作はシリーズの歴史も長く、過去にアニメ化もしている「恋姫夢想」だろう。当日は3つのステージに分かれ計10時間の放送となった。
今回のイベントの内容は大きく分けるとラジオ・トークショー・重大発表の3つ。
ラジオは作品ごとに分かれていて計4つ番組が行われた。過去にやっていた番組の1日限りの復活もあり喜んでいるファンもいた。自分は今回のイベントで初めて聞いたが声優やスタッフ人達の人柄が強く出ていて楽しい雰囲気が伝わってきた。またゲームの内容を知らない自分でも楽しめたのでこれを機に興味を持つ人もいるのかなとも思った。
トークショーはネクストンのクリエイター陣の話を聞くことができ、裏話やいろんなエピソードが聞くことが出来た。またクリエイターそれぞれのこだわりやブランドの特徴に関する裏話などは貴重で見ていて楽しかった。特に作品へのこだわりでは納得している視聴者も多くいて開発側とユーザー側の反応をリアルタイムで見れた。これは美少女ゲーム業界の中でもかなり珍しい光景でオンラインの強みを活かしているなと思った。
最後は一番注目度のあった重大発表。内容は大きく分けて2つ。ひとつは新プロジェクトの展開。もうひとつは新作ゲームの発表会だ。
新プロジェクトは「絵師三昧」と「クラブネクストン」という二つのサブスクリプションサービスを行っていくというもの。「絵師三昧」は月に一度ネクストンの絵師によるイラストが配布されるものとなっておりコースによってクリエイターや特典も変わるといったもの。「クラブネクストン」は加入するとネクストンの過去のゲームを遊ぶことが出きたり新作ゲームをより早くプレイ出来るといったもの。どちらも視聴者の反応が良く今後の詳細などに期待が持てるものだった。
新作ゲーム発表会ではブランドのひとつBaseSonの「恋姫夢想」から「真恋姫 英雄譚」シリーズと「戦国恋姫」シリーズからそれぞれ3本ずつ、計6本の新作発表が行われた。発売時期は2022年~2023年で先2年のゲーム展開発表が行われたことになる。計6本という作品数に喜ぶファンは多く、特に「戦国恋姫」は発売から5年以上が経過していたこともあり喜んでいる人が多かった。
今回のイベントの感想としては既存のファンにはかなり喜んで貰える要素が強く満足度が高かったと思う。しかし、視聴者の数で言えば「イベント」の割には少なかったように思え、新規ファンの獲得にはあまり繋がらないように思えた。そんな中、一番気になった点はサブスクリプションサービスについてだ。昨今、破産や解散が目立つ美少女ゲーム業界。この問題に対し、ネクストンの強みを活かしながらしっかりと対処し利益を出す工夫が見れた。ただし、デメリットもあるのでそこも含め今後に注目していきたい。