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絵が上手くなりたい人必見!イラスト制作と業界について

日本工学院専門学校のマンガアニメーション科、キャラクターデザインコース担当の奈良先生にお話を伺いました!先生自身についてのお話やイラストの描き方、上達方法など気になるトピック盛り沢山です。

 

 

イラストを始めたきっかけ

鈴木:イラストを始めたきっかけをお聞きしたいです。

奈良:僕自身がここの学校の卒業生なんです。2年制の方で、15、16年くらい前ですかね。
それで、なんでこの学校に入ったかっていう理由が、ちょうど書き始めたきっかけにもなるんですけど、 僕の世代ってすごいギャルゲーとか流行ってたんですよ。ギャル系、アイドル系、美少女系とか。ゲームがギリ買えるか買えないぐらいの世代だったんですけど、18歳で僕らこっそり買って遊んでいくうちに、こういうの作りたいなと思って、絵を描き始めたっていうのは高校の時。
憧れと作りたいという思いがあってどうしたらいいのかなっていうところで、この学校を選びました。

職歴について

鈴木:先生のキャリアについてお聞きしたいです。

奈良:うーん、職歴みたいな話か。そうですね。卒業した後は他の先生方と一緒で補助員を4年間やったんすよ。最長なのかな。今だと最多でも3年なんですけど色々あって4年間いました。
その後24歳の時に補助員を辞めて、その後、イラストの制作会社にアートディレクターとして入りました。
アプリゲームがまだまだ流行ってた時代なので、 キャラクターイラストとかのディレクションだったりとか、営業として1年間その会社で勤めてました。その後色々あって辞めて、退職した後は、フリーランスとして活動しながら、 日本工学院の講師として学校に戻ってきて、気づいたら教員でした(笑)。

先生のイラストの描き方

鈴木:イラストを書くことについて質問させていただきたいのですが、先生がイラストを書く際の、 ステップはどんな感じですか。

奈良: 僕自身がイラストを書く時は多分一般的な描き方と一緒だと思うんですけど、イラストを書く工程として、デザイン案・ラフ・下書き・線画・着色・仕上げのこの6つの工程だと思ってるんですね。
体験入学でも6つの工程の話はよくしていて。そこで、僕が1番重要視してるのが、最初のデザイン案とその次のラフ。
ここをすごい重要視してます。っていうのも、
ここのデザイン案っていうのがアイデア出しの部分にはなるんですけど、実際のお仕事とかでも、デザイン案をどれだけ盛れたとか、 クライアントから来たデザインの案を元にどれだけ完成イメージがつけられるかっていうのをラフで作ります。
実際のお仕事だと、クリエイターや企業にお願いして作ってもらうのですが、その際に人気になる絵、売れる絵ってどんなものだろうっていうのを重要視してるものが、このデザインラフの工程になります。

鈴木:なるほど、ありがとうございます。
アイデア出しのためにしていることはありますか? 調べる方法とかわからないんですけど、どうしてますか?

奈良:そうですね。アイデア出しってやっぱり、ぱって出てくるのってなかなかなくて。
常日頃から、インプットとして、 漫画、アニメ、ゲームなどからどんなキャラクターの、顔や塗り方が流行ってるのか、あとは流行ってるモチーフやジャンルはなんなんだろうっていうのを資料として常日頃から集めたりしてますね。
世界観とかも、今流行ってたり、これからは流行りが来そうだなっていうものも資料を常に集めています。
それを、習慣付けていかないとどうしても身につかないので、これいいなっていう感覚を漫画見てても、キャラクターを見るとか世界観を見るっていうところまで視野を広げて作品を楽しむっていうのが僕の1つの方法です。

鈴木: なるほど。ありがとうございます。ちなみに先生、漫画とアニメってどっちの方が見ますか?。

奈良:漫画の方ですね。

鈴木: 漫画の方ですか! なにかおすすめないですか!?(笑)

奈良:最近のおすすめ?(笑)
最近のおすすめだと、ジャンプの「カグラバチ」っていう、漫画です。
カグラバチは、妖刀が6つあって。で、主人公がその妖刀を作った人の息子で、その妖刀がすごい力があって、その世界で戦争とかでも使われるようなもなんですが、子供の頃に妖刀が盗まれちゃって、それを回収するってのが主人公の目的です。結構王道でもありつつ、結構漫画のコマの割り方がアニメーションを見てるように、すらすら進んでいくんですよ。それが、今までの漫画にない感覚で、 注目して見てます。

鈴木:連載中ですか?

奈良:連載中です。漫画大賞みたいな取ってた気がする。

鈴木:とても注目されてるんですね。ありがとうございます!

 

絵を描くために大切なこと

鈴木 : 絵に関することで、大切にしてることや技法だったり、テクニックってありますか。

奈良: 技法っていうよりは意識的なもので、 最近っていろんな人の絵柄があって、結構描き方も人それぞれイラストレーターによって違うんですけど、僕自身ゲームとかにこう実装する上で、キャラクターの塗りのドット欠けだったりとか、ちょっとした線画のゴミだったりとか、あと塗られてないコマっていうのは、職業柄すごい気にしちゃうんですよ。
なので、塗り漏れだったりとか、ごみ処理っていうのは入念にチェックしながら絵を描くこと、そこはすごい気にしてますね。

失敗談と教訓

鈴木:イラストのお仕事をしている上で、その失敗や挫折とかがあれば教えていただきたいです。

奈良:失敗っていうよりは、勉強しとけばよかったなっていうのがひとつあって。
ディレクターとしてこうお仕事をしていく中で、やっぱりレスポンス早く、〇〇直してくださいとか。
デッサン力もしかり、アイデアもしかり。そもそもの人体の理解っていうのは もっと勉強しとけばよかったなっていうのは感じたことが1つあります。
あとは、クライアントとお話していく中で、最近流行ってるものとかトレンドを捉えられている、話をしていく中で、イメージをすり合わせることが多いので、 それをすごくスムーズに行うためにも、最近のトレンドだったり流行ってるものっていうのを、の業界問わず、色々な知識を入れとけば、もっと仕事がスムーズに行ったなっていうのはありますね。

 

絵が上達する方法

鈴木: 今から絵を描こうと思っている人だったり、今描いてる人が今すぐ実践できること、するべきこと、上達に向けてっていうのは何かあればお聞きしたいです。

奈良: そうですね、すぐ上達っていうところにもリンクはしてるんですけど、先ほど言っていた業界のトレンドを知ろうっていうので、今流行ってる作品のキャラクターの模写するのが1番近道かなと。

鈴木:やっぱり模写なんですね。

奈良: ただ単に模写するんじゃなくて、どういった形なのかなとか、どういったアイデアが組み込まれてるのかなっていうのをちょっと意識しながら模写するのがすごく大事で。
意識しないとインプットってなかなか入ってこなかったりするので、そこをすごく意識してやってもらえばなと思います。

鈴木:なるほど、ありがとうございます。ではそのイラスト描いていく上で1番大切だと思うことってなんですか。

奈良: 仕事ベースの話をずっとしてましたけど、最終的にやっぱり自分が楽しめるかどうかが大事な部分かなと。

鈴木:確かに(笑)。

奈良: ゆくゆくはエンターテイメントとして人を楽しませるっていうコンテンツではあるんですけど、やっぱり趣味とかの延長線にはあるものなので、やっぱり自分も楽しめて、他の人も楽しめるような作品作りっていうのを心がけてもらえば、意識してもらえればなと思います。

影響を受けた人

鈴木:先生がイラスト描く上で影響を受けたアーティスト、作家、作品だったりってありますか。 ジャンルとかなんでも。

奈良:まず1つアニメとかを見るきっかけになったのが、 カードキャプターさくらですね。さくらアニメを見て、漫画を買って、そこからオタクのジャンルにって流れです(笑)。

鈴木:カードキャプターさくらを知ったきっかけってなんでしたか?

奈良:テレビやってたからかなぁ。

鈴木:なるほど。他になにかありますか?

奈良: 実際に書きたいなとか目指したイラストレーターっていうところだと、「Fate」とかの、武内崇さん。僕の世代だと「月姫」っていう作品だったんですけど、そこから ハマっていってオタク文化がより深いとこに行く時にこれに出会って、いっぱい絵を描いてる時、専門入学してタイミングとかは本当にこの人の絵柄だったりはすごい真似しましたね。 目指すクリエイターの1人として。

鈴木:ええそうなんですか。会社をやっている?

奈良: 最初はね、すごい同人での活動をしてた方なんだけど、今、TYPE-MOONっていうブランドの代表で。有限会社ノーツの社長なんですよ。代表取締役で。
で、時々Fate/Grand Orderとかでもキャラデザやってたり。

鈴木:そうなんですか。なるほど、ありがとうございます。

鈴木:質問は以上になります。ここまでありがとうございました。

 

 

イラストを制作する手順や描く上で大切なことなど技術面についてや、先生自身が影響を受けた人や学んだことなど、貴重なお話を聞くことが出来ました。今イラストを描いている人はもちろん、これから描いてみようという人にもとても参考になる内容ばかりだったと思います。私自身も今回のお話から多くのことを学べたので、これからの創作活動にいかしていきたいと思います!

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