「君は、ほんとうは、いい子なんだよ」
この言葉は黒柳徹子さんにとって人生を大きく変えてくれた言葉なのだろうと思います。
困った子だ、学校から出ていってくれと言われていたトットちゃん(黒柳徹子さん)がともえ学園に行けたことで貰えた言葉です。
映画の終盤でも、弟に「いい子ね」と言っていたところを見ると宝物のような言葉なのだろうと思いました。
映画の中に出ていたヤスアキちゃんがとにかく印象に残りますね。
ヤスアキちゃんは、タレントの中川翔子さんのお祖母様の従兄弟だそうです。以前中川さんが徹子の部屋に出演した際、そのような話をしたら黒柳さんは、番組収録中に泣き出してしまったそうです。
それほどまでに黒柳さんにとって数十年経ってもなおともえ学園での思い出は宝物で、それが涙となり溢れ出てきたのかもしれませんね。
ヤスアキちゃんは幼少のころより病気だったのではないかと考えられることから、トットちゃんと木登りをして、服が汚れて帰ってきたとき初めての出来事にお母様は嬉しくなって、思わず涙を流してしまったのかもしれませんね。
また、作中ではずっと戦時中なので裏にはずっと戦争がついて回っていました。
特に後半になるにつれどんどん戦争が激しくなり、「戦争」が色濃く出てきました。とても豪華だったトットちゃんのお弁当が、どんどん質素になっていく所は、戦争で食料を十分に貰えない当時の様子を表していたのでしょうね。
ここ数年日本が戦争に乗り出すのではという噂が流れたり、ロシアとウクライナの戦争があったりと「戦争」というものがはるか昔に行われた過去の出来事。というだけでは済まなくなっているように感じます。
この映画を見ながら、もしかしたら自分たちも…という風に何度も頭が過りました。
トットちゃんの成長や、ともえ学園での尊い日常だけでなく、気を引き締めなくてはと強く思わされる映画だったと思いました。