今回紹介していくのは「ちるらん新撰組鎮魂歌」である。
この作品は、2012年より月刊コミックゼノンにて連載されている。原作は、「終末のワルキューレ」などの梅村真也。作画が、橋本エイジである。
明治45年、女性記者である市川真琴は、土方歳三の真実を知るために、新撰組の生き残りである杉本義衛に会いに北海道の小樽市に来ていた。義衛は、真琴が土方歳三の孫であることに気づき新撰組の真実を語りだす。
かつて、歳三は、薬の行商の傍ら、道場破りをしながら剣の腕を磨いていた。偶然立ち寄った試衛館で近藤勇との勝負に負けてしまう。雪辱を果たすために歳三は試衛館の門を叩く。新撰組の真実が今、明かされる……。
以下多少ネタばれあり。
この作品のおすすめのポイントを挙げていく。あらすじからもわかるように幕末の日本を土方歳三を主人公に描かれている。多少改変があるとは思うのだが、大体は史実通りに物語が進んでいく。色々とややこしい時代でわかりにくいのだが、ヤンキー漫画テイストに描かれており迫力がありわかりやすい。
2つ目は、主人公である土方歳三の成長である。物語序盤では狂犬と呼ばれていたのが名将と呼ばれるようになる。そこには様々な人に出会いそして、散っていった仲間たちの思いを背負って進んでいるということが上手く伝わるように描かれている。さらに、散っていった仲間たちも覚悟をもって戦っており感動できるものになっている。他にも、薩長土の攘夷にかける思いも見ものである。
幕末という激動の時代で戦い散っていった新撰組の覚悟と真実の物語を目撃してもらいたい。