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2つの目線から見るアニメ映画『バブル』

5月13日に公開された少年と未知なる少女が紡ぐ切ないラブストーリー映画「バブル」を一般人とアニメファンという2つの目線で見ていこうと思う。

 

まずは、一般人目線から。見る前に注目するポイントとして、TikTokやYouTubeで人気のりりあ。さんがヒロインとして作品に抜擢されていること。俳優の志尊淳さんや女優の広瀬アリスさんのキャスティング。さらにOPはEveさんが担当していること。新海誠監督を彷彿とさせる綺麗な映像。これらから若い世代は見ようと思った人が多かったのではと考えられる。

見た後は目を惹く色づかいやアニメとは思えない美しい映像が強く印象に残ったことだろう。だが、主人公ヒビキとヒロインであるウタのメイン2人が交わす言葉数の少なさに恋愛過程がやや薄く感じられ、切ないラストシーンは好みが分かれそうである。また劇中ではりりあ。さんの見せ場である歌があまりなく、Eveさんの曲もOP以降再び流れることはなかったのが、見る人にとっては非常に残念に感じられるかもしれない。

 

続いてアニメファン目線で見ていくと、見る前の期待感はとてつもなく大きい。というのも、「甲鉄城のカバネリ」「進撃の巨人」などを手がけた荒木哲郎監督、脚本は虚淵玄さん、キャラクターデザイン原案が小畑健さん、音楽は澤村弘之さんと錚々たる名前が並ぶ。そして制作会社はWIT STUDIOという豪華布陣。

実際に見ると圧倒的な作画と撮影技術に惹き込まれ、WIT STUDIOによる素晴らしいカメラワークとアクションには歓喜したに違いないことだろう。しかし、いまいち物足りなかった。というのもストーリーや設定の謎が明かされないまま終わるからだ。重厚なストーリーに定評がある虚淵さんの持ち味とは違う路線の作品に感じた。声優も本業ではない方が多数担当したため、アニメファンにとっては役に違和感を覚えたり作品に没入できなかったと感じる人も多かったのではないだろうか。

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