隠れた名作アニメ第1回 「新世界より」
今回は「新世界より」という、原作を貴志祐介作の同名SF小説をアニメーション化した作品を紹介していく。
この作品はある時、人類が呪力という超常的な力を手にした1000年後の地球を舞台とし、そこで生きる少年少女達が数々の危険を乗り越えながら、周りの環境、新たな生物、隠された過去の謎などを知って行く作品となっている。
隠された名作というわけで、この作品はあまり世間には知られていないと感じている。
名作と言われる理由と隠れてしまった理由を、色々な人達の批評を見てその一部分を紹介したいと思う。
まず評価されているところは、原作を忠実に再現した内容である。この作品は元々映像化不可能と言われていた作品であり、どれほど映像としての表現が難しいかが分かる。しかし実際にアニメ化したこの作品は、これを見るだけで「新世界より」という作品を理解できるという意見があることからとても再現度の高い内容に仕上がっている。
他に終盤に連れて観ているものを引き込むハラハラ感、この世界に引き込むかのようなサントラなどが観た人達に評価されている。
では隠れてしまった理由であるが、批評を見るにまず作画が安定せず、いわゆる作画崩壊が起きてしまっているという意見が多く見られた。これに関しては目を瞑って貰うしかなく、これが理由で見るのをやめてしまった人はぜひもう一度見て欲しい。
もうひとつの意見としてまず原作からしてとても難しい話であり、これをアニメの尺で説明するとより理解が困難という意見が見られた。
確かに1度見ただけでは理解できない部分もあると考えられる。
そしてこれは私の意見であるが、原作を再現するあまりテンポ感が悪くなってしまったのも一因ではないか。
しかし内容の難しさはもう一度見る時に理解出来る楽しさがあり、作品の内容を考察、予想するのが好きな人にはとてもおすすめできる名作だと私は考える。