ピュアで素直な高校生バンドマン草壁光と真面目で成績優秀な佐条利人。全く異なるタイプの2人が合唱祭の練習をきっかけに、関わりを持つようになる。合唱の練習や会話を通して二人は段々と惹かれ合っていく。
☆上映時間はトータル1時間☆
1時間という短い上映時間なので、登場人物が限りなく少ない。しかしその分、メイン2人の行動や心情の変化等に注目しやすくなる。人間関係が複雑で作品を観ている内に混乱してくる…なんていうこともなかった。あくまで2人の恋愛がこの映画メインコンテンツなので余計な人間関係が追加されることなく、ストレスフリーで観れた。
☆テンポが良い☆
話のテンポも良いため、あっという間に1時間が過ぎていた。たまにある話のグダりがこの作品にはなく驚いた。内容に関しても作品を観る前は「1時間の映画って内容薄そう」と思っていたが、内容の密度もしっかりとあったので、観終わったあとの満足感が半端じゃない。時間も短いので疲労感もない。映画鑑賞の良いとこ取りである。
☆優しいタッチで心癒される☆
全体的に水彩画の様な、優しいタッチで描かれている。2人のピュアな恋愛模様と水彩画タッチが絶妙にマッチしていた。
この作品では季節が何回か変わるのだが、その季節ごとの表現がどれも繊細で目を奪われた。
☆登場人物の豊かな表現☆
登場人物が少ないからこそ、その人物の仕草や感情表現に力を入れていることが作品の描写でよく伝わってきた。
個人的に草壁のお調子者だと分かるような、あの特徴的な走り方の描写が作品の中で特にお気に入りだ。他にもクスッと笑えるような仕草やキュンとくる描写が沢山あるので、鑑賞する際に是非注目して観て頂きたい。
(総評)
★★★★☆(4.5/5)
BL好きな人も、BL作品をまだ観たことがない人にも一度は観て欲しい名作。
複雑な内容はなく、シンプルに2人の純粋さ溢れる恋愛模様を1時間で堪能出来る。基本的に「恋愛ストーリーが好き！」「青春モノが好き！」「1時間程度の映画作品が観たい！」といった方にもマッチする作品だと思う。
