ゲゲゲの鬼太郎の映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』はその名の通り、鬼太郎が誕生する秘密が明かされる映画です。と言っても実は鬼太郎がメインではなく、産まれる直前に両親に起きた出来事を取り上げた物語なので、思っていたものと違う。という人も中にはいるかもしれません。
実際、私もタイトルを聞いた段階では鬼太郎の両親の馴れ初めなんかが主軸なのかと思っていましたが、想像していたものとはかなり離れていました。
昭和31年、哭倉村という閉鎖的な村へ訪れた『水木』という男、そして鬼太郎にそっくりな男『ゲゲ郎』は、それぞれの思惑を胸に哭倉村に足を踏み入れたところから物語は始まります。
村を支配している龍賀一族、その中の一人が無惨な死を遂げ、それを始めとした怪奇な出来事の数々。
村に秘められた恐ろしい真相。そこへ確実に近付いていく『水木』と『ゲゲ郎』の二人には、どのような運命が待っているのか。
辺境の地に残る古い因習や、昔ながらの常識など、この時代だからこそ有り得る思い悩みにも目を向けながら見てもらえると、現代との異質さや、今ある未来への懸想を感じる。といった楽しみ方もできる味がありました。
一部グロテスクなシーンやショックな内容が含まれているのでそういったものが大丈夫な方には是非おすすめしたい作品です。
