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とある村での人間と妖怪の不気味な物語。『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』

今作はゲゲゲの鬼太郎の前のお話でタイトルの通り鬼太郎誕生まで、かつての目玉おやじ・鬼太郎の父と水木という男を中心とした物語です。

舞台は昭和31年、龍賀一族によって支配された村、哭倉村。血液銀行に務める水木はその当主が亡くなったことを聞き、弔いを建前に自身の出世のため村へと足を踏み入れる。一族では跡継ぎについて争いが起こっていたが、そんな中跡を継ぐ予定だった1人が何者かによって殺される。水木はそこに連れてこられた鬼太郎の父と出会う。鬼太郎の父は妻を探すため、水木は龍賀一族の謎を解くため、この奇怪な村で2人動き始める。

 

 

この作品の魅力はなんといっても奇妙さです。妖怪や幽霊といった見ることのできるものの不気味さももちろん、龍賀一族の醜い争いや裏切り、自分勝手な思考など人間の不気味さ、気味の悪さというのがとても目立ちます。人の恐ろしい部分がとても分かりやすく描かれています。気持ちのいいものではありませんが、そういった心情や行動から物語により引き込まれていきます。物語が進むにつれて展開にドキドキハラハラして目が離せません。

またメインとなる鬼太郎の父と水木、この二人の関係性にも注目です。2人とも別の目的がありそれぞれ動いていましたが、お互いを信頼し始めまっすぐに進む様はとても心を動かされます。鬼太郎の父の誠実さ、水木の芯の強さ、どちらも魅力的なキャラクターです。

鬼太郎の父にこんな過去があったことに驚くと同時に、この過去を経て生まれた鬼太郎のストーリーも見たくなってしまう、ゲゲゲの世界に吸い込まれるような作品です。

エンドロールまでストーリーが組み込まれていて、最後まで物語を楽しむことが出来ます。ホラー映画ではありませんが少しグロい描写もあるので、苦手な人は注意です⚠️

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